トラックエッチドメンブレンフィルターの主な特長
- 高品質の原材料
- 均一な孔径
- 幅広い開孔率
- メンブレン表面での捕捉・保持力
トラックエッチドメンブレンフィルターの原材料
完全透明のポリカーボネイト(PC)、ポリエステル(PET)フィルム、黄色のポリイミド(PI)フィルムにトラックエッチング技術を適用しており、厚さは6〜50ミクロンの範囲で提供しています。
it4ipのフィルム原材料は、溶剤を使用せず、すべて押出フィルムのみを行っており、下表の(*)印は延伸フィルムもご提供しております。
低抽出性、低蛋白質結合、ごくわずかな吸着・吸収、生体適合性、優れた耐薬品性、熱安定性などの特性を有する高品質の原材料の原反のみを使用しています。
原反の厚さについて
厚さ | ポリカーボネート(PC) | ポリエステル(PET) | ポリイミド(PI) |
6 μm (*) | |||
10 μm (*) | |||
12 µm | |||
15 µm | |||
18 µm | |||
23 µm | |||
25 µm | |||
50 µm |
(*) 延伸フィルムまたは押出フィルム、その他は押出フィルム
原反フィルムの特性
使用されている原反ポリマーフィルムは、低抽出性、低タンパク質結合性、ろ過液の吸着・吸収が少なく、重要な溶液の回収率を最大化し、生体適合性、優れた耐薬品性、熱安定性をもつトラックエッチドメンブレンの特性をもたらします。
トラックエッチングメンブレンの均一な孔径
トラックエッチドメンブレンの孔の物理的なメカニズムは、正確で均一な細孔径を保証し、本質的に幅の狭い孔径サイズ分布をもたらし、シャープなカットオフフィルターを提供します。
この優れた形状とサイズ制御により、あらゆる濾過工程で効率的かつ正確に粒子を排除することができ、最も過酷な濾過工程や、1次元ナノやマイクロオブジェクトの合成用テンプレートのようなより特殊なご要望にも対応しています。
左)トラックエッチドメンブレンフィルターの表面を少し傾けた写真で、規則的で均一な孔を示しています。
右)全膜厚を横切る直線状の細孔と円筒状の細孔を示す横断面カット
孔径0.4um(走査型電子顕微鏡)
幅広い開孔率と流量
トラックエッチング技術は、細孔サイズと細孔密度の両方を独立して制御するのに最適です。細孔密度はプロセスの最初のステップ(ビーミング)で定義され、細孔サイズはエッチング条件によって定義されます。
ビーミングは、1平方センチメートルあたり1,000個の細孔から1平方センチメートルあたり1E+09個以上の細孔までの細孔密度を得るために微調整することができます。
Air and water flow ranges - in L min-1 cm-2 @ 0.7 bar (10 PSI)
孔径と孔密度の選択とフィルター厚さの選択を組み合わせることで、幅広いWater Flow RateとAir Flow Rateに対応したトラックエッチドメンブレンフィルターの製造が可能になります。
高度な細孔構造
一般的なトラックエッチドメンブレンフィルターはマルチアングル孔で作られていますが、ビーミングプロセスを柔軟に変化させることで、以下のような他の細孔の構造を作ることも可能です。
マルチアングル45°から+ 45°
垂直孔(90°)
任意角度孔
+45° と -45°孔
埋没孔
+45°とー45°の2つの細孔角度を持つトラックエッチドメンブレンフィルターは、3Dに相互接続されたナノワイヤーネットワークを合成するためのテンプレートとして使用されます。
粒子の捕捉・保持分析に最適なスクリーンフィルター
ろ過に使用されるトラックエッチドメンブレンフィルターは、細孔サイズとトラックエッチングプロセスによって形成された細孔形状が均一であるため、細孔サイズよりも大きな粒子をすべてその平坦で滑らかな表面に保持します。 したがって、保持された粒子は容易に回収されことができ、また任意の適切な検出器によって容易に検出分析できます。
バクテリアのサイズよりも小さい孔(孔径=0.4μm)を介してサンプリングコントロールを濾過した後、トラックエッチドメンブレンの膜表面に保持されたバクテリア。