従来の膜との違い
1.構造面
2.機能面
1.構造面
it4ipトラックエッチドメンブレンの構造は従来膜と全く異なります。
ipPOREの孔径は正確なので、設計孔径よりも大きなものは左図のように通過することができません。
1-1 孔径の精度
it4ipトラックエッチドメンブレンは孔径分布が非常にシャープです。
従来の膜は小さい孔径から大きな孔径の混在した膜です。(赤のカーブ)
一方it4ipトラックエッチドメンブレンの孔径は非常に精度が高い膜になります。(緑のカーブ)
1-2 孔密度の精度
従来の膜は孔サイズが様々なため、孔密度は制御されていません。
一方it4ipトラックエッチドメンブレンの孔密度が制御されて製造されています。
(例えば孔密度6E8の場合、1cm2あたりの孔数が6X108個になっています。)
1-3 膜の表面
以下は膜表面のSEM写真です。it4ipトラックエッチドメンブレンでは平滑(フラット)膜であることが分かります。
ipPORE™(0.4μm)では確実にメンブレン表面でB.subtilisを捕集しています。
従来の二トロセルロースメンブレン(0.45μm)では孔サイズが不均一なためB.subtilisがメンブレンの奥の方まで入り込んでいます。
1-4 膜の厚さ
従来膜では最薄でも100umですが、it4ipトラックエッチドメンブレンでは最薄6um~最厚50umまで対応できます。
1-5 タンパクなどの吸着が極めて少ない
膜表面の平滑性から、タンパクなどの残存が少ないです。
2.機能面
it4ipトラックエッチドメンブレンの機能は膜の構造が異なることから以下の機能を持つことが出来ます。
2-1 流速
AFR(Air Flow Rate)やWFR(Water Flow Rate)などは膜の孔、孔密度、厚さ、孔の角度、膜の濡れ性から異なりますが、it4ipトラックエッチドメンブレンではそれらが制御されたメンブレンなので、流速も制御できます。
2-2 流れの方向
従来膜では孔(穴)には方向性がありませんでした。しかしit4ipトラックエッチドメンブレンでは以下のような孔も製造可能です。