CellBRx Signle-Use Bioreactor System
生物製剤製造とウイルスベクター製造向けに、独自のDBR(ダイナミックベッドリアクター)技術を採用したCellBRx シングルユースバイオリアクターシステムを提供しています。この製品は、ISO class8のクリーンルームでの製造・組立工程を経て、最も厳格な規制基準に準拠しています。また、製品品質認証(USPクラスVI / ISO 10993)を取得しています。抽出物と溶出物に関する包括的な研究により、比類ない安全性を確保しています。バイオプロセシングのニーズに応える最先端のソリューションを提供します。
アプリケーション
CellBRx®バイオリアクターは、完全統合型、灌流駆動高細胞密度バイオリアクターで、シングルユース技術とダイナミックベッドリアクター技術の利点を組み合わせることで、接着性細胞培養プロセスを簡素化するように設計されています。
生物製剤製造
ワクチン開発・製造
遺伝子治療(ウイルスベクター)開発・製造
組織工学
CellBRxシステムの特徴
均一性:
CellBRxシステムのユニークな形状は、培養マトリックス全体で効率的な攪拌と物質移動を実現します。ダイナミックベッドリアクター技術におけるディスクの回転と湾曲羽根の回転の組み合わせにより、培養容器内の栄養素の均一性が確保され、攪拌時間が大幅に短縮されます。このDBR技術におけるユニークで効率的、ストレスのない攪拌パターンにより、CellBRxバイオリアクターは1Lから200Lの培養容量までスケーラブルな培養装置を実現しています。
ユニット(1台)当たりの表面積の利用可能性:
ローラーボトル、セルファクトリー、マルチプレート、および充填床バイオリアクターを含む利用可能な細胞培養技術は、容器の設計または複数のユニットの使用により、表面積を大幅に増加させます。これらの技術は、効率性、スケーラビリティ、コスト効率性といった共通の制限事項を抱えています。細胞の付着と増殖のための表面積は、培地と栄養分の均一な混合を保証するとともに、自動化による効率的な細胞回収を可能にすることで、劇的に増加しています。
プロセス経済性:
革新的なDBR技術は、設備投資、労働力、施設、材料のコストを削減しつつ、生産スペース1平方フィートあたりのタンパク質/細胞収量を増加させます。小さな施設面積ながら高い体積生産性を実現するCellBRxRバイオリアクターは、バイオ医薬品製造において最もコスト効果が高く、好ましいツールです。
全体的な効率:
CellBRxバイオリアクターは、ローラーボトル、スタックプレート、充填床バイオリアクター、マイクロキャリアなどの他の細胞培養技術と比べて、時間と生産量の両面で最も高い全体的な効率を提供します。
ダイナミックベッドリアクター(DBR)技術
上流工程用の既存の細胞培養技術には、複数のプレート、並列配置のディスク、充填床内の細胞キャリア、ロール膜、マイクロキャリアなど、表面積を増加させた装置やバイオリアクターシステムが含まれます。これらの技術は、スケーラビリティ、効率性、コスト効率性といった共通の制限事項を抱えています。
独自のDBR技術は、中央軸と周辺軸に複数重ねられた並列ディスクを採用しています。中央軸と周辺軸に搭載されたディスクの交錯配置により、培養支持体マトリックス全体で均一な混合が確保され、非均一な条件の発生を防止します。細胞の付着と増殖のための表面積は大幅に増加し、培地と栄養分の均一な混合が確保され、自動化による効率的な細胞回収が可能となっています。革新的なDBR技術設計は、付着性細胞培養のための均一な混合と最大表面積を提供します。また、操作の容易性、コスト効率、効率性を実現します。
セルファクトリー | 充填床バイオリアクター | マイクロキャリア(STRs) | ローラーボトル | CellBRx®(200L) | |
スケーラビリティ | + | + | ++ | ++ | +++++ |
培養表面積(SA)/ Unit | 0.64 m² | 0.085 m² | 264 m² | 500 m² | 1500 m² |
SA / volume | 3.2 cm²/ml | 0.085 cm²/ml | 13.2 cm²/ml | 71.2 cm²/ml | 75 cm²/ml |
混合 | NA | +++ | +++ | + | +++++ |
使用し易さ | + | + | ++ | ++ | ++++ |
コンタミネーションリスク | ++++ | ++++ | +++ | ++ | + |
細胞回収実現化 | ++++ | ++++ | ++ | + | ++++ |
フットプリント | ++++ | +++++ | +++ | +++ | + |
自動化 | No | No | Yes | Yes | Yes |
CellBRxと同等な表面積に必要なユニット数 | 2344 | 17647 | 5.7 | 3 | 1 |
コスト | 12X | 8X | 7X | 5X | 1X |
バイオプロセシング業界の既存の制約は、ダイナミックベッドリアクター技術を採用したシングルユースバイオリアクターにより解決され、以下のメリットを提供します。
- ラボから生産規模まで完全にスケーラブルな培養システムを提供し、細胞培養アプリケーションにおける混合効率と生産性を向上させます
- シングルユースの閉鎖系システムにより、汚染リスクを低減します
- 上流工程のバリデーション要件を削減し、医薬品の市場投入速度を向上させます
- 細胞の健康と品質を向上させ、均一なタンパク質発現を実現します
- 設備投資、労働力、施設、材料のコストを削減しつつ、生産スペース1平方フィートあたりのタンパク質/細胞収量を増加させます
CellBRx®バイオリアクターは、バイオプロセシング業界でダイナミックベッドリアクター技術を採用した唯一のシステムであり、現在の市場で最も汎用性が高く、機能的で効率的なシステムです。CellBRx®バイオリアクターは複数の構成で利用可能です。バイオリアクターのラインナップは、顧客の要件に合わせて完全にカスタマイズ可能であり、1Lから200Lの容量とサイズで幅広く用意されています。
プロセス開発と研究用途には、CellBRx® 1Lが世界初のパーフュージョン統合型マイクロバイオリアクターです。パイロットスケールバイオリアクターのCellBRx® 5Lは、小規模製造とパイロットスケール生産向けに設計されています。生物製剤の大規模生産と製造には、CellBRx® 50Lから200L(50L及び200Lの作業容量)が用意されています。
シングルユースバイオリアクター | CellBRx容量 (Liters) | 表面積 (m²) | ローラーボトル(850cm²)相当数 | セルスタック/セルファクトリー(CF10)相当数 |
CellBRx® 1L | 1 | 1m² | 11.8 | 1.6 |
CellBRx® 5L | 5 | 10m² | 118 | 16 |
CellBRx® 50L | 50 | 250m² | 2941 | 391 |
CellBRx® 200L | 200 | 1500m² | 17647 | 2344 |
CellBxシステム構成
コントローラーユニット:
- バイオプロセス制御ソフトウェアおよびデータ管理ソリューション
- シンプルさと完全な自動化を両立させたユーザーフレンドリーなインターフェースで、操作性を向上
- pH、溶存酸素、温度、その他の代謝物(オプション)などの重要なパラメーター用の事前校正済みセンサーを測定可能
- パーフュージョンロジックと堅牢な自動化ソフトウェアのシームレスな統合により、効率的な運用を実現
- 21 CFR Part 11およびGMP基準に厳格に準拠し、業界規制への適合性を確保
ドッキングステーション:
- CellBRxシングルユースバイオリアクターを撹拌するためのスターラー及びポンプ機能、ヒーティング機能が付いています。
シングルユースバイオリアクター:
- CellBRxバイオリアクターとガス交換器(Gas Exchanger)とチューブから構成されます。
コンテイナーセット(オプション):
- 培地やバッファー、細胞播種、細胞回収のためのボトルとチューブのセット