アプリケーションノート
QuickExtract DNA Extraction Solution
PCR用のDNA抽出が簡単に、短時間で行うことができます。
DNA抽出が、なんと8分で完了。
動物組織、毛包組織、マウス尻尾、培養細胞、口腔細胞、etc.から DNA抽出が迅速に行えます。
たったこれだけの作業!!
DNA抽出が非常に短時間で簡単にできます。
その後、PCRによるジェノタイピングが可能です。
- 65℃ 30分
- マイクロアレイ
- 98℃ 16分
DNAの抽出量を上げるためには、下記図のClassic Protocolで
処理することでDNAの回収量を増やすことができます。
- 65℃ 1分
- 98℃ 2分
Rapid Protocolよりも早い条件、
合計 3分でもDNA抽出が可能です。
しかしながら組織によっては抽出が完了しない場合もあります。 (今回マウス肝臓を用いた場合、この条件下ではほとんど回収できませんでした)
QuickExtract Solutionで回収したものは−20℃で保存可能です(長期保存には−70℃)。
さらに、DNAの安定性も優れています。 安定性を証明するために、マウス肝臓からDNAを抽出し、37℃で4週間保存しました。 その後に、Epicentre社のPCR酵素(FailSafe)によりDNAサンプルを増幅したところ以下の結果が得られました。
- Lane 1 : 100bpマーカー
- Lane 2 : Classic Protcol
- Lane 3 : Rapid Protcol
- Lane 4 : テンプレートなし
IRF-1遺伝子の発現を確認しました。
Foward primer 5'-GCC CGG ACA CTT TCT CTG ATG-3'
Reverse primer 5'-AGA CTG CTG CTG ACG ACA CAC G
- 95℃ 2分
(※30サイクル) - 95℃ 30秒
- 55℃ 30秒
- 74℃ 30秒
マウス肝臓や尻尾であれば、DNAは長期間安定しています。 しかしながら抽出量を増やすためにはClassic Protcolを推奨します。
以下の実験は、
0.5mlのQuickExtract Solutionにサンプルを加え、
- 65℃ 30分
- 98℃ 15分
で、行ったものです。
サンプル
- 口腔細胞(Catch-All Sample Collection Swabにより5回、回転した場合)
- HeLa細胞1×104
- 毛髪(毛包付) 0.5-1cm
- マウス尻尾 0.5-1cm
- E.coli(コロニーピックアップ)
- 羽毛 0.5-1.0cm
増幅
- FailSafeの系に、5μlかそれ以下を 使用して増幅した。
結果
- DNAがそれぞれの組織や細胞から抽出できていること示しています。
QuickExtractの手法は、遠心なしで、スピンカラムや有毒な物質は使用しません。