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アプリケーションノート

血球計算盤(細胞数カウンター)について

血球計算盤とは…

血球計算盤は、顕微鏡を使用して手動での血球数計数用に設計されたグリッド付きのスライドガラスです。チャンバーの上グリッドが配置され、グリッドの区画あたりの細胞数が計測されます。さらなる開発に伴い、さまざまなグリッドパターンと深さが開発され異なるサイズと種類の細胞を計測できるようになっています。

血球計算盤の歴史

初期の医療現場では、細胞分析が疾患の進行などの有用な情報を提供することが判明したため、血球を計測することの重要性が顕著になり始めました。19世紀半ば、ルイ・シャルル・マラセス(Louis-Charles Malassez ,1842-1909)は、血液中のヘモグロビンの比色測定装置であるヘモグロビノメーターを発明し、これは私たちが知っている血球計算盤に非常に近く、血球計算盤の開発に貢献しました。ジョルジュ・ハイエム(Georges Hayem, 1841-1933)はまた、今日でも手動での血球数計測に使用している血球計算盤の発明者として血液学への重要な貢献を果たしました。それ以来、より良く効率的な細胞計測のためにグリッドパターンとチャンバーの深さは一貫して改善されています。

グリッドパターンについて

血球計算盤には、グリッドが刻まれておりサンプルがロードされる2つの別々のチャンバーがあります。下記は、ノイバウエル改良型(NI)の血球計算盤のグリッドイメージで、1 mm x 1 mmの9つの大きな区画(四角)からなり、1つの大きな区画は小さな区画が4 x 4グリッドに均等に分割されています。さまざまなグリッドパターンとサイズを認識することの重要性は、細胞サンプルに適した血球計測を選択することです。四隅の区画(橙色部分)は、白血球(WBC)などの大きな細胞を数えるために使用されますが、16個のより小さな区画に細分される中央の区画(青色の囲み部分)は、赤血球(RBC)などの小さな細胞用です。

中央の区画

最も細分化されたグリッドを持つ中央の区画は、小さな細胞と大量の細胞が計測できる場所です。この中央の区画は、5 x 5グリッドに分割され、さらに4 x 4グリッドに細分されます。10μm 以下のサイズの細胞は、中央の区画で計測可能です。

角の四角

四隅の区画は、それぞれ0.25mmのサイズの4 x 4グリッドに分割されます。10μm以上の細胞は、これらの領域で計測されます。

NIグリッド以外にも、グリッドパターンには次のようなものがあります。

  • Malassez:発明者ルイ・シャルル・マラセスにちなんで名付けられた最初の血球計算
  • ビルケルチュルク:白血球、赤血球、血小板、細胞培養、酵母など
  • フックス・ローゼンタール:脳脊髄液(CSF)の細胞など分布密度の低い細胞
  • ジェッセン:CSFおよび尿中の細胞

血球計算盤の使い方

血球計算盤を使用するには、いくつかの材料を準備する必要があります。次のものが必要です。

  • 調製した細胞サンプル
  • 血球計数器用カバースリップ
  • ピペットとチップ
  • トリパンブルー染色液
  • 集計用カウンター
  • 顕微鏡

NIチャンバーを使用した簡単な細胞計測手順は、次のとおりです。

  1. 血球計算盤とカバースリップをアルコールで清掃します。
  2. カバースリップを血球計算盤の上に置きます。
  3. トリパンブルーで染色したサンプル10μLのピペットでチャンバーに入れます。
  4. 血球計算盤を顕微鏡ステージに置きます。
  5. 左上の区画からカウントを開始します。

手動での計測方法

細胞をトリパンブルーで染色した後、血球計算盤のチャンバーに注入します。計測するときは、すべての区画の全ての細胞を計測する必要はありません。代わりに、四隅の区画の細胞と、上と左、左と下など区画の2つ辺グリッド上の細胞を数えます。

血球計数器で計数するためのヒント:
ヒント1:左上の正方形から始めると、ジグザグパターンでカウントする方が簡単です。

ヒント 2:区画の上と左のグリッド上にある細胞のみをカウントします。

トリパンブルー染色について

生細胞および死細胞の染色方法
血球計算盤を使用して細胞数を計測する場合、生細胞と(生存していない)死細胞を区別するために、トリパンブルー染色液と呼ばれる染色液が必要です。トリパンブルーはアゾ色素で、死細胞はすべて青色に染色されますが、生細胞は染色されず透明なままです。

血球計算盤の開発以来、細胞計数の方法は、より良く・より簡単に使用できるように改善されてきました。血球計算盤は、その単純さとコスト効率のために依然として広く使用されています。以前は、再利用可能なガラス製血球計算盤のみを使用していましたが、使い捨てのプラスチックスライドが利用可能になり、現在では安全性と時間を考慮してディスポーザブル血球計算盤が広く使用されています。

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