ダウンロード

  • カタログダウンロード
  • epicentreプロトコールダウンロード
  • アプリケーションノート
  • 製品動画はこちら
  • 03-3545-5720(東京)
  • 06-6282-4004(大阪)
お問い合わせはこちら

アプリケーションノート

T7 mScript Standard mRNA Production System

T7 mScript Standard mRNA Production Systemは、DNAをIn vitroでRNAに転写するキットです。

T7 mScript Standard mRNA Production Systemは、DNAをIn vitroでRNAに転写するキットです。

  1. 転写反応によりDNAからRNAを作製する
  2. 合成したRNAをCap化する
  3. RNAにPoly(A)を付ける

合成したRNAは、In vitro翻訳、マイクロインジェクション、RNA機能解析、RNA構造解析、スプライシング及びプロセッシング研究等、RNAの研究に用いられています。
※T7 mScript Standard mRNA Production Systemのプロトコール英語はこちらからダウンロード可能です→ここをクリック

それでは、なぜCap化(キャップ構造)する必要があるのでしょうか?まずCap Analogについて説明したいと思います。一般的に真核細胞のmRNAや多くのウイルスRNAの5’末端は、ほとんどCap化されています(Cap修飾ヌクレオチド構造を持っています)。このCap構造は何をしているのかというと、in vivoでのタンパク質合成の開始、mRANのProccessingや安定化、RNAの分解を防ぐ等の重要な役割を果たしていることが知られています(Furuichi, Y et al., Nature 266:235, 1977)。Cap化した後に、Poly(A)を付ける(付加する)ことで、RNAの安定性が向上し、翻訳効率を増加させることが可能になります。DNAを準備できれば、このキットを用いてRNAの合成、続いてCap構造を持たせ、さらにPoly(A)を負荷することが可能となり、RNA機能解析実験に用いることができます。

それでは、T7 mScript Standard mRNA Production Systemを用いることでどういった利点があるのか見ていきたいと思います。まずこのキットの特徴は、キャッピング効率が100%のmRNAを作製できるという点です。通常のIn vitroでの転写mRNA作製方法は、転写工程とキャッピング工程(Cap化)が同時になっています。DNA+転写酵素+Cap化試薬を同時に入れて反応させます。このキットでは、転写工程とキャッピング工程がそれぞれ独立しており、100%キャップ化します。

100%キャップ化する製品は、ScriptCap m7G Capping Systemとして単体でも販売されています(このキットには含まれています)。Vaccinia virus由来のキャッピング酵素によって、ほとんどの真核生物で確認されているCap0構造(以下の図1を参考)を、転写後のRNAの状態から100%の効率で構築します(今までの構築方法では理論上80%が最大であった)。
※ScriptCap m7G Capping Systemのプロトコール英語はこちらからダウンロード可能です→ここをクリック

図1 Cap0構造

図1 Cap0構造

実は、このキットにはCap構造を構築したRNAをさらに効率よく転写させるために、ScriptCap 2'-O-Methyltransferase Kit(別売りでも販売)も含まれています。この製品は、上述で作製したCap0構造をさらにメチル化するというもので、Cap0構造をCap1構造へ変化させます。このCap1構造(図2)を構築させることによって翻訳効率を向上させることが可能となっています。このCap0構造を持つRNAとCap1構造を持つRNAを比較すると、翻訳効率を最大50%増加させることが可能になります。
※ScriptCap 2'-O-Methyltransferase Kitのプロトコール英語はこちらからダウンロード可能です→ここをクリック

図2 Cap1構造

図2 Cap1構造

説明の順序が逆になりましたが、まず最初に転写をします。この効率は、おおよそになりますがDNA 1μg(control template1.4kb)からmRNA 60μg(1反応)を30分で作製可能です。

これにより、転写反応によりDNAからRNAを作製し、合成したRNAをCap0を構築しさらにCpa1にメチル化して最後に、mRNAにPoly(A)を付けます。ここまでの製品はすべてT7 mScript Standard mRNA Production Systemに含まれています。A-Plus Poly(A) Polymerase Tailing Kitも同様に別売りもされていおり、Poly(A)を付加実験に多く使用されています。この製品の標準として〜150bの長さのPoly(A)を付けます。また条件を振る(温度、時間)ことによって、Poly(A)の長さを変えることも可能になっています(図3)。
※A-Plus Poly(A) Polymerase Tailing Kitのプロトコール英語はこちらからダウンロード可能です→ここをクリック

図3 様々な条件でpoly(A) tailを付加(1.4kbのDNAをRNAへ転写サンプル使用)。

図3 様々な条件でpoly(A) tailを付加

  • Lane 1: Marker (上から4kb, 3kb, 2.5kb, 2kb, 1.5kb, 1kb)
  • Lane 2: Poly(A)処理なし
  • Lane 3: 60μgRNA, 16U enzyme, 37C for 30min., 100μl total rxn volume
  • Lane 4: 60μgRNA, 6U enzyme, 37C for 60min., 100μl total rxn volume
  • Lane 5: 1μgRNA, 2U enzyme, 37C for 60min., 50μl total rxn volume
  • Lane 6: 1μgRNA, 2U enzyme, 37C for 30min., 10μl total rxn volume
  • Lane 7: 10μgRNA, 4U enzyme, 37C for 60min., 50μl total rxn volume
  • Lane 8: 1μgRNA, 2U enzyme, 37C for 60min., 10μl total rxn volume

ここまでの過程は大きく3つにわけれます。

  1. 転写反応によりDNAからRNAを作製する。
  2. 合成したRNAをCap化する。さらに、Cap0をCap1にする。
  3. RNAにPoly(A)を付ける。

以下はプロトコールに記載されていますが、この3つの流れになります。

キットを用いて合成

このキットを用いて合成したRNAは、In vitro翻訳、マイクロインジェクション、RNA機能解析、RNA構造解析、スプライシング及びプロセッシング研究等、RNAの研究に用いられています。

以前Epicentre社で行われた効率を比較する比較したデータはこちら→ここをクリック
条件等の詳細はデータを見て頂きたいのですが、図4では実際にT7 mScript Standard mRNA Production Systemを使用して合成したルシフェラーゼmRNAを細胞へトランスフェクションした結果です。Hela細胞、NIH3T3細胞、BDCM細胞を用いています。

4つのグラフ棒は左から、Cap0構造を持ったmRNA、Cap1構造を持ったmRNA、一般的なCap構造を持たせたもの、anti-reverse cap analog(ARCA)の順になっています。これらの結果よりCap1構造はCap0構造よりもよりも翻訳効率を上げていることがわかります。

図4

図4

PAGE TOP