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アプリケーションノート

DuraScribe T7 Transcription Kit

DuraScribe T7 Transcription Kitは、DNAから安定化した(分解されにくい)RNAを作製することができます。 2’-Fluorine-CTPと2’-Fluorine-UTPを転写産物に取り込ませるRNA合成酵素であり、2’-フッ化修飾RNA転写産物を合成することができます。

RNAは2’位のヒドロキシ基のために不安定だと考えられていますが、DuraScribeにより合成されたRNAはシトシンとウラシル2’位にフッ素が存在し、合成されたRNAはDuraScript RNAと呼び、RNaseAに耐性を持つことになります。

DuraScribe T7 or SP6 RNA

実際にDuraScript RNAは、以下の実験でも安定していることが証明されています。

  • RNAをRNase Aで処理

    1.4 kbのスタンダードRNAおよび1.4 kb DuraScribeをそれぞれ高純度RNase Aで3分間インキュベート。 スタンダードRNA転写産物は完全に分解されたのに対し、DuraScribe RNA転写産物は分解されていない。

    RNAをRNase Aで処理

  • 培地+血清中にRNAを添加

    5μgの1.4-kb スタンダードRNA 転写産物および、DuraScribe RNAを培養液(DMEM + 10% FCS)に加え、37℃でインキュベート。 スタンダードRNAは15分で分解したのに対し、DuraScribe RNAは120分後でも安定。

    培地+血清中にRNAを添加

  • ヌクレアーゼがコンタミしたDWを使用

    1.4 kbのスタンダードRNAおよび1.4 kb DuraScribeを、水とコンタミした水(指のヌクレアーゼ)を使用して転写。 DuraScribe RNAは指ヌクレアーゼがコンタミした水を使用しても安定。

    ヌクレアーゼがコンタミしたDWを使用

1本鎖のみ必要な場合には、RNase靴砲茲辰2本鎖RNAを分解することも可能となっています。 さらなる特徴としては1μgのDNAテンプレートを使用した場合、およそ50μgのDuraScript RNAを合成することが可能です。

DuraScript RNAを合成

高効率で合成され、コスト的にも効率よく作られる2’-Fluorine -modified RNAは、

  • In situハイブリダイゼーション
  • RNaseプロテクションアッセイ
  • リボザイム研究
  • アンチセンスRNA研究
  • さらにはRNA アプタマー合成に用いられています。

DuraScribeは、ヌクレアーゼ耐性RNAの大量合成を可能としSELEX法を用いたスクリーニング段階で利用されている製品です。

ここで少しSELEX法についてふれてみたいと思います。

特異的に分子を認識するRNAアプタマーのスクリーニング法として、SELEX (Systematic Evolution of Ligands by Exponential Enrichment))法と呼ばれる試験管内での試験法が知られています。SELEX法は1990年にL.Goldらに報告されており、ランダムな配列を持つ核酸ライブラリーを調整、選別したうえでPCR法により増幅し、ターゲットとの結合強度の高いものだけを濃縮する方法です。

SELEX法

現在SELEX法の自動化が進んでおり効率よくアプタマーを見出すことが可能です。しかしながらRNAは直ぐに分解されてしまうため、in vitroでのスクリーニング段階からヌクレアーゼ耐性RNAアプタマーが必要とされています。

このような場面で、DuraScribe は活躍しており、DNAから安定化したRNAを作製できます。

実際にEpicentre社がDuraScribeを用いてRNAアプタマーを合成したのが次の論文です。

Produce High Yields of a High Affinity 2’-F-RNA Aptamer Using the DuraScribe® T7 Transcription Kit

内容 ↓

Tahiri-Alaoui A らによってstreptavidin(ストレプトアビジン)のアプタマー合成を参考にDuraScribe T7 Transcription Kitを用いてstreptavidinのRNAアプタマー合成を行いました。

アプタマーの配列は、

5’-CAT GTC GAA CCG TCA ACG TTC GTA TTA CGC ATA GAG GTC GCA TGT GCG CTA GGA AAG TTG AGC GTC TAG TCT TGT CTC CCT ATA GTG A-3’

で、streptavidinドメイン機↓兇鯒Ъ韻垢襦wildタイプ)と、同時に上記の赤字AをGに変換したnon-bindingなRNAアプタマーも合成しました(mutantタイプ)。

DuraScribeによりwildタイプのRNAアプタマーは1μgのテンプレートから12.9μg、mutantタイプのRNAアプタマーは1μgのテンプレートから15.9μg合成可能でした。

アプタマーを合成

DuraScribe T7 Transcriptionを使用してアプタマーを合成

  • Lane 1:DuraScript streptavidin RNAアプタマー(wildタイプ)
  • Lane 2:DuraScript RNAアプタマー(mutantタイプ)
  • Lane M:10bp DNA ladder

RNAアプタマー(wildタイプ)は、streptavidinの添加濃度依存的に結合し、1塩基のみ置換したmutantタイプのRNAアプタマーにはstreptavidinは結合しませんでした。また過度のラベルしていないアプタマーを加えることで、選択特異性を確かめ、これらの結果より、DuraScribe T7 によって合成されたRNAアプタマーは、特異性が高いことがわかります。

  • Lane1:wildタイプアプタマー+ 20nM streptavidin
  • Lane2:free-mutantタイプアプタマー
  • Lane3:mutantタイプアプタマー + 20nM streptavidin
  • Lane4:wildタイプアプタマー+ 20nM streptavidin
  • Lane5:wildタイプアプタマー+ 20nM streptavidin + ラベルなしwildタイプアプタマー

RNAアプタマーのヌクレアーゼ耐性への問題は重要な課題であり、実用化にも大きく関ってきます。 ヌクレアーゼ耐性を持ち、かつ大量合成できるRNA合成技術は魅力的であり今後のアプタマー研究に不可欠なものとなり、DuraScribeにより安定したRNAアプタマーを合成しSELEX法によるスクリーニングは非常に有効な手段となっています。

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